インクジェットとレーザーの違い|複合機の選び方ガイド
2025.05.21
複合機を選ぶとき、「インクジェットとレーザーの違いが分からない」と迷っていませんか?
見た目は似ていても、印刷方式・コスト・画質・使いやすさなど、実は大きな差があります。用途に合わないタイプを選ぶと、ランニングコストが高くなったり、画質に不満が出たりすることも。
この記事では、初心者にも分かりやすくインクジェットとレーザーの違いを徹底解説。
さらに、家庭用・ビジネス用・写真印刷など、目的別のおすすめタイプも紹介します。
読み終えた頃には、「自分にぴったりな複合機」がはっきり見えてくるはずです。
Table of Contents
インクジェットとレーザーの基本的な違いとは?
プリンターや複合機を選ぶ際、まず知っておきたいのが「印刷方式の違い」です。
このセクションでは、インクジェットとレーザーの基本的な仕組みと、それぞれの特性を比較しながら解説します。
- インクを吹き付けて印刷するのが「インクジェット」
- トナーを熱で定着させるのが「レーザー」
- 印刷品質、スピード、静音性などに大きな違いがある
それぞれの特徴を知ることで、購入後の後悔を防ぎやすくなります。
印刷方式の仕組み
インクジェットは「液体インク」を使用する方式です。
ヘッドから微細なインクを紙に直接吹き付けるため、色の再現性が高く、写真印刷に向いているのが特徴です。
一方、レーザーは「粉状のトナー」を使い、ドラムに静電気で画像を形成し、熱で紙に転写する方式です。
印刷プロセスはコピー機に似ていて、高速かつ大量印刷に強いのがメリット。
印刷方式 | インクジェット | レーザー |
---|---|---|
使用素材 | 液体インク | 粉状トナー |
印刷方法 | 吹き付けて紙に定着 | 静電気と熱で転写 |
向いている用途 | 写真・カラー重視の印刷 | 書類・モノクロ印刷・業務用 |
要点まとめ:
・インクジェット=写真やカラー重視
・レーザー=文書の大量印刷やスピード重視
画質・カラー表現の特徴
画質にこだわるならインクジェットが有利です。
特に家庭用モデルでも、写真の色味やグラデーション表現が繊細で、光沢紙との相性も抜群です。
レーザーでもカラー印刷は可能ですが、色の階調表現や鮮やかさではやや劣る場合があります。
ただし、文字や表のくっきりした印刷には強いため、プレゼン資料やレポート作成には最適です。
- 写真・イラスト印刷 → インクジェット
- 書類・ビジネス資料 → レーザー
注意点:
・インクジェットは色がにじみやすい紙もあるため、用紙選びが重要
・レーザーは耐水性・耐久性に優れ、長期保管にも向く
印刷速度・音の違い
印刷スピードはレーザープリンターの圧勝です。
ウォームアップ後は1分あたり20~30枚以上の印刷も可能で、大量印刷や共有利用にも向いています。
インクジェットは構造上、1枚ずつ丁寧に印刷するため時間がかかる傾向があります。
特に高画質設定にすると、1枚に数十秒かかることも。
また、印刷中の作動音も比較ポイント。
一般的に、レーザーの方がモーター音やファンの音が大きめ。
インクジェットは「シュッ、シュッ」という音が中心で、夜間でも使いやすいモデルが多いです。
項目 | インクジェット | レーザー |
---|---|---|
印刷速度 | やや遅い(高画質印刷時) | 非常に速い(連続印刷向き) |
動作音 | 比較的静か | ファン音・駆動音がやや大きい |
起動時間 | 短め | ウォームアップが必要な機種もある |
コスト面の比較|購入前に知っておきたい費用の違い
印刷のクオリティやスピードも重要ですが、**長期的な視点で欠かせないのが「コスト」**です。
本体価格はもちろん、インクやトナーの交換頻度・電気代・メンテナンス費など、総合的に見る必要があります。
- インクジェットは本体が安いが、インク交換の頻度が高め
- レーザーは本体が高めだが、印刷1枚あたりのコストが安い
- 電気代・消耗品の価格差にも注目
では、それぞれ詳しく見ていきましょう。
本体価格の傾向
**インクジェット複合機の最大の魅力は「初期費用の安さ」**です。
家庭向けのエントリーモデルなら、1万円以下で購入できる製品もあります。
一方、レーザー複合機はビジネス向けが多く、初期費用は高め。
安いモデルでも2~3万円台、中~上位機種になると10万円以上になることもあります。
機種タイプ | インクジェット | レーザー |
---|---|---|
エントリーモデル価格 | 約5,000~15,000円 | 約20,000~50,000円 |
ビジネスモデル価格 | 約30,000~70,000円 | 約70,000~200,000円以上 |
初期費用だけで選ぶと、結果的に高コストになることもあるため注意が必要です。
インク・トナー代と交換頻度
印刷枚数が多いほど差が出るのが、インク・トナーの交換コストです。
- インクジェットはインクカートリッジの交換頻度が高く、1枚あたりの印刷コストも割高になりがち
- レーザーは1回のトナー交換で数千枚の印刷が可能で、ランニングコストが抑えやすい
たとえば、モノクロ印刷で比較すると以下のようになります。
項目 | インクジェット | レーザー |
---|---|---|
モノクロ1枚の印刷コスト | 約5~10円 | 約2~4円 |
カラー1枚の印刷コスト | 約15~25円 | 約5~10円 |
インク・トナーの寿命 | 数百枚~1,000枚程度 | 2,000~5,000枚以上 |
さらに、純正インクを使うか互換インクを使うかによってもコストは大きく変動します。
- 純正インク:高品質だが高価
- 互換インク:安価だが不具合のリスクも
安全性と安定性を求めるなら、純正インクを選ぶのが無難です。
電気代・メンテナンスコスト
意外と見落とされがちなのが「電気代」と「メンテナンス費」です。
レーザープリンターは、トナーを定着させるためにヒーターを使用するため、待機中でも電力を消費しやすい傾向があります。
一方、インクジェットは待機時の消費電力が少なく、省エネ性能が高いモデルが多いです。
項目 | インクジェット | レーザー |
---|---|---|
消費電力(印刷時) | 約10~30W | 約300~500W以上 |
消費電力(待機時) | 約1W以下 | 約5~10W |
メンテナンス費 | インク詰まり対策が必要 | トナーカスレ・感光体交換が必要 |
また、インクジェットは長期間使わないとインクが乾燥するリスクがあるため、定期的な印刷が推奨されます。
レーザーは乾燥の心配がない分、メンテナンスの頻度は低めですが、定着ユニットなどの部品交換費が発生する場合もあります。
このように、インクジェットは初期費用が安くて導入しやすい反面、ランニングコストはやや高め。
レーザーは初期投資が必要だが、大量印刷にはコストメリットが大きいというのがポイントです。
用途別のおすすめ|どちらが自分に向いているか
「結局、どっちが自分に合っているの?」
そう迷う方のために、使用シーン別にインクジェットとレーザーのおすすめタイプを紹介します。
- 家庭用なら?
- ビジネスで使うなら?
- 写真・デザイン印刷には?
それぞれのニーズに応じた選び方のポイントを見ていきましょう。
家庭用で選ぶなら?
家庭用にはインクジェット複合機が最適です。
理由は、本体が安価で置き場所もコンパクト、カラー印刷に強いから。
たとえば以下のような使い方に適しています。
- 学校のプリントや年賀状の印刷
- 子どもの写真やイラスト印刷
- 月に数十枚程度の印刷
具体例としては、「Canon PIXUS」や「EPSON カラリオ」シリーズが人気です。
コンビニより高画質で、写真印刷も家庭で手軽にできます。
ただし、印刷頻度が少ない家庭ではインクの乾燥リスクがあるため、1~2週間に1回は使用する習慣をつけましょう。
まとめ:
家庭で手軽に使うなら【インクジェット】がおすすめ。
印刷頻度が少ない人は【互換インクでコスト調整】を。
仕事・ビジネス用で選ぶなら?
ビジネスシーンではレーザー複合機の方が有利です。
理由は、大量印刷に強く、文字のクオリティが高いから。
以下のような業務に最適です。
- 会議資料の印刷(モノクロ中心)
- 毎日100枚以上の印刷を行う部署
- コストと効率を重視する業務利用
たとえば、「Cannon」や「HP 」シリーズは、スピード・コスト・堅牢性のバランスが取れたモデルが多いです。
さらに、ネットワーク接続やスキャン機能の充実など、業務用に必要な機能が揃っているのもポイント。
まとめ:
高頻度・大量印刷なら【レーザー複合機】一択。
印刷効率とコストパフォーマンスを求めるなら間違いありません。
写真・グラフィック用途に適したタイプは?
写真やグラフィック印刷を重視するなら、断然インクジェットです。
特に染料インクタイプのモデルは、色のりや発色が非常に良好です。
グラフィックデザインやポートフォリオ印刷、趣味の写真印刷には以下の点が重要です。
- 色の再現性(RGBに近い色味)
- 解像度の高さ(4800dpi以上推奨)
- 光沢紙・マット紙との相性
プロ・ハイアマ向けには「NEC PR-4F」や「EPSON EPシリーズ」があり、L判写真からA3ノビまで対応するモデルも選べます。
ただし、高画質設定ではインク消費が激しくなるため、印刷頻度や予算とのバランスを検討することが大切です。
まとめ:
写真・デザイン用途なら【高画質なインクジェット】が最適。
染料インク+高解像度モデルを選べば、専門性の高い印刷も可能です。
それぞれの用途で最適なタイプが異なります。
以下のチェックリストを参考にして、自分の使い方に合った複合機を選びましょう。
用途分類 | おすすめタイプ | 理由 |
---|---|---|
家庭用 | インクジェット | 低価格・カラー印刷に強い |
仕事用 | レーザー | スピード・大量印刷に強い |
写真・デザイン | インクジェット(染料) | 高画質・色再現が得意 |
インクジェット vs レーザー|比較表でわかる違い
プリンター選びで迷ったとき、性能・コスト・使いやすさを一覧で比較できると判断しやすくなります。
このセクションでは、インクジェット・レーザーの特徴に加えて、CISS(連続インク供給システム)の活用法も紹介します。
性能・コスト・適性の比較表
比較項目 | インクジェット複合機 | レーザー複合機 |
---|---|---|
印刷方式 | 液体インクを吹き付ける | トナーを熱で定着させる |
初期コスト | 安い(5,000~15,000円台が主流) | 高め(20,000円~、業務用は数十万円も) |
印刷速度 | 遅め(写真・高画質印刷はさらに時間がかかる) | 速い(1分間に20~30枚以上) |
印刷コスト | 高め(1枚あたり10円前後) | 安い(モノクロ1枚2~4円) |
画質(写真) | 高画質、色再現に優れる(写真向き) | やや苦手(文字はくっきり印刷可能) |
サイズ・設置性 | コンパクトで家庭向けが多い | 大きめでオフィス向けモデルが中心 |
静音性 | 比較的静かで夜間利用にも向く | 動作音やファン音がやや大きい |
耐久性 | インク詰まりなどに注意が必要 | 耐久性が高く、長期間使いやすい |
メンテナンス性 | ノズルチェック・インクの乾燥対策が必要 | トナー交換や定着ユニットの管理が必要 |
用途適性 | 写真・家庭用・少量印刷におすすめ | ビジネス用途・大量印刷に最適 |
CISS(連続インク供給システム)とは?
CISS(Continuous Ink Supply System)は、外部タンクからインクを供給する仕組みです。
インクジェット複合機での印刷コストを大幅に下げたい方におすすめの選択肢です。
【主なメリット】
- インクコストを最大90%カットできる
- インク交換の手間が減る(1回で数千枚印刷可能)
- 大量印刷でもストレスなし
【注意点】
- 初期価格はやや高め(2~4万円前後)
- 設置スペースが通常のインクジェットよりやや大きめ
- 純正インクの継続使用が推奨される(互換インクは不具合リスクあり)
どんな人にCISSモデルが向いている?
以下に当てはまる方には、インクジェット+CISSモデルが非常におすすめです。
- 毎月100枚以上のカラー印刷を行う
- 写真も文書もバランスよく印刷したい
- ランニングコストを抑えつつ高画質印刷がしたい
まとめ:
- インクジェット:少量・写真重視派向け
- レーザー:大量印刷・ビジネス用途向け
- CISS搭載インクジェット:大量カラー印刷を低コストで行いたい人向け
よくある質問と選び方のチェックポイント
「インクジェットとレーザー、だいぶ分かってきたけど、まだ迷っている…」
そんな方のために、よくある疑問に答えながら、選び方の判断基準を具体的に整理しました。
さらに、CISS(連続インク供給システム)を含めた選び方のポイントもチェックリスト形式で紹介します。
買って後悔しないための判断基準は?
最終的な選び方の決め手は、「使い方の明確化+コストのバランス」です。
以下の3つの視点で選べば、大きな失敗は避けられます。
① 印刷頻度を見積もる
- 月に10~50枚程度 → インクジェット
- 月に100枚以上 → レーザーまたはCISSモデル
特にCISS搭載のインクジェットは、カラー印刷が多いユーザーに最適です。
② 印刷内容を想定する
- 写真・イラスト → 高画質なインクジェット or CISSモデル
- 書類・レポート → モノクロレーザーがおすすめ
- 写真と文書の両方 → CISSモデルならどちらもカバー可能
③ ランニングコストをチェック
印刷1枚あたりのコストが安いのは以下の順です。
レーザー(モノクロ) < CISS搭載インクジェット < 通常のインクジェット
毎月の印刷量が多ければ、初期投資が高くてもCISSやレーザーの方が結果的に安上がりです。
最新モデルに共通するポイントとは?
プリンター選びでは、スペックだけでなく「今どきの使いやすさ」も重要です。
複合機モデルに共通する注目機能を紹介します。
✅ 自動両面印刷(ADF付き)
- 書類の裏表を自動で読み取り印刷
- ペーパーレス化・作業効率アップに貢献
ビジネス用途では必須機能とも言えるでしょう。
✅ インク残量の可視化
CISSモデルでは、インクタンクが外から見える透明構造が多く、
インク切れのトラブルを未然に防げます。
迷ったときは「印刷頻度 × 印刷内容 × コスト感覚」で絞り込むのがコツです。
CISSを含めた3タイプの特性を理解して、あなたに合った1台を納得して選びましょう。
まとめ|違いを理解して自分に合った複合機を選ぼう
インクジェットとレーザー、それぞれの特徴を比較してきましたが、選ぶべき複合機は**「使い方次第」です。
さらに近年注目されているCISS(連続インク供給システム)モデル**も、コスト重視の方には有力な選択肢です。
ここで改めて、選び方のポイントを整理しておきましょう。
✅ タイプ別・おすすめ早見表
あなたの用途は? | 選ぶべきタイプ |
---|---|
写真やカラー印刷を重視したい | インクジェット複合機 |
文書や資料を大量に印刷する予定がある | レーザー複合機 |
カラー印刷が多く、コストも抑えたい | CISS搭載インクジェット複合機 |
コンパクトで家庭用に向いた機種が欲しい | インクジェット複合機 |
長期間使っても安定して印刷したい | レーザー複合機 |
✅ 印刷方式を理解して選べば失敗しない
- インクジェット:画質が高く、写真印刷に強い。少量印刷におすすめ。
- レーザー:スピード・コストに優れ、ビジネス用途やモノクロ印刷向き。
- CISS搭載モデル:初期費用は高めだが、大量カラー印刷のコスト削減に最適。
あなたの「印刷頻度」と「用途」を明確にすれば、後悔のない選択ができます。
✅ 今すぐできるアクション
- 印刷用途を紙に書き出してみる
- 月の印刷枚数をざっくり計算する
- この記事の比較表・チェックリストで条件を整理
- 専門家に聞いてみる
「なんとなく」で選んでしまうと、後から「インクがすぐなくなる」「印刷が遅い」など不満につながることも。
今回の記事で得た知識をもとに、納得できる1台を選んでください!
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